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埼玉県学校薬剤師会 学薬だより
 
「学薬だより」より (1月号)
「学薬だより」白石美智子会長 / 
「学校環境衛生・薬事衛生研究協議会報告」矢作有子常務理事
 
「学薬だより」
学校薬剤師会会長 白石美智子

 明けましておめでとうございます。
会員の皆様には、ご健勝にて新年をお迎えになられたことと存じます。また、日頃、児童生徒の健康保持・増進のために、ご指導、ご協力をいただき感謝申し上げます。

 昨年は埼玉県学校薬剤師会として、役員が一致団結して、会員のためのホームページの充実、各種大会の参加など、情報の発信に努めました。県学校薬剤師会としては、アンケートの結果にもあるように、多くの会員の支持もあるので次年度も継続していくことを役員会で確認いたしました。

 また、県教育委員会と連携するとともに、県学校保健会に参画し、学校薬剤師の社会的地位のため貢献しております。今後、日本学校薬剤師会とも協力して、文部科学省と連携し、学校薬剤師の資質向上、社会的地位の確立などを目指していきたいと考えます。
 
 今年度も、学校薬剤師講習会をはじめ、永年勤続表彰、大会参加、ホームページ、学薬だよりなど全ての事業計画を実施しました。なお、「学校薬剤師資質向上研修会」(日本学校薬剤師会主催・埼玉県学校薬剤師会共催)は20年2月24日(日)13時30分よりさいたま共済会館6階601・602号室にて開催します。「学校薬剤師必携」(赤本)を基に、講師は杉下日本学校薬剤師会会長です。支部長に参加申し込みをして下さい。

 埼玉県学校薬剤師会会費は小・中校4500円、高校6000円ですが、そのうちの3000円は日本学校薬剤師会の会費です。日本学校薬剤師会の事業は、種々ありますが、会員に直接関係するものとして、基準解説書(バインダー本)の作成、基準改定の際の差し替え解説小冊子の作成、その他随時必要な教本の作成、全国学校保健調査の実施及び集計・まとめの報告(文部科学省・日本学校保健会にも報告されます)、各種大会の主催などがあり、会員の資質向上に役立つとともに、日本学校保健会と協調して学校保健関係者に学校薬剤師をアピールしている大切な会です。

 さて、昨年の11月29、30日に大阪において、平成19年度学校環境衛生・薬事衛生研究協議会が開催され、全国より学校保健関係者約700人が参加しました。例年になく温かな日和に恵まれ、超近代的なオフィス街の松下IMPホールにおいて、2題の講義と特別講演、4部門の研究協議が計画され、学校薬剤師始め学校保健関係者に有意義な大会となりました。

 講義1 「喫煙・飲酒・薬物乱用防止教育の充実について」
       講師:文部科学省青少年局健康教育企画室・北垣邦彦調査官
 講義2 「児童生徒に対する薬の正しい使い方の指導」
       講師:兵庫教育大学勝野眞吾副学長
 特別講演 「人生の春夏秋冬と生きざま十色」
         神戸女子大学外園一人名誉教授

 内容については埼玉県学校薬剤師会常務理事・矢作有子先生の報告を学薬だより1月号のホームページに掲載します。

 なお講義2および研究協議の「冷水器の管理」「給食調理室の衛生検査」の1部をビデオに収めました。今後児童生徒に対する薬の正しい使い方の指導は学習指導要領にも入り、学校薬剤師として大切な分野になると思います。CDにコピーしましたので、希望がありましたら、支部単位で申し込んでください。 (ファックス白石まで)
 今後も会員の皆様のために、活動していきたいと願っております。



〜御案内〜  埼玉県学校薬剤会支部長会開催

          日時:平成20年2月24日 午前10時30分〜12時
          場所:さいたま共済会館4階401号室

「学校環境衛生・薬事衛生研究協議会報告」
埼玉県学校薬剤師会常務理事 矢作有子
 あと少しで師走となる、初冬にしては暖かな日、表記協議会が、大阪市松下IMPホールで開催されました。この会は文部科学省をはじめとし学校医学校薬剤師養護教諭などが、学校保健に関する今日的課題について研究協議し、児童生徒の健康教育の充実を図るのが趣旨です。

講義1
 我が国には第二次大戦後3度の薬物乱用期があり、現在も終息したとはいえない状況が続いている。特に昨今は低年齢化が進み、中高校生の、急増が認められると指摘されている。またインタ−ネット取引やエス・スピードといった抵抗感をうすめる名称の脱法ドラッグ、安価な流通が、薬物乱用の垣根を低くしているといえる。

  供給の面では 「試験」「観賞用」と標榜することで薬事法の規制を逃れてきた違法ドラッグを平成19年4月「改正薬事法」により、指定薬物を含む製品について、流通段階から規制ができることになった。しかし、化学構造を少し変え規制を逃れる新たな乱用薬物が次々に出現したり、販売実態を隠す「ネット取引」が横行している。

 意識調査の結果によれば、薬物に関する学習経験の有無により、罰則規定や心身への影響といった理解に、大きな差があることが示唆されており、学校教育の中で適切かつ正確な薬物乱用の指導が急務である。
 子供たち一人一人が自ら判断してNO!と言える力を身につけられる教育こそが、今必要とされている。

 供給側への規制と併せて、もっとも大切なことは、ファッション感覚や興味本位で、友人たちと一緒に乱用しようとする青少年に対し、自分自身を大切にすること。決して安全な乱用薬物などはなく、安易に手を出すべきではないと言うことを、強く啓発して行くことである。

第2日目
 主題ごとに4つの部会が開かれました。私は第3部会「喫煙、飲酒及び薬物乱用防止教育部会」に参加。以下に報告をまとめました。

発表1
「生徒の感想から考える薬物防止教育の効果的な取り組みとは」
                           青森県薬剤師会薬事情報センター川村仁氏
 私たち学校薬剤師は職務に忠実であろうとする程、薬物関係の法律的背景や乱用薬物に関する多くの資料を集め、薬理作用や依存性について説明できるようにスライドを作るなどして周到な用意を整えようとする。が、子供たちの視点に立つという配慮に欠けることがままあり、ソッポを向かれる結果になる事がある。そんな苦い経験から学んだ乱用防止教室の、あるべき姿を生徒の綴った感想文から探ってみた。

発表2
「小学校における喫煙防止教育」
                      大阪府八尾市立東山元小学校養護教諭所川典子氏
 八尾市は大阪府の中央部に位置し工場・住宅地への変革著しい人口27万人の市である。当校での喫煙防止教室は低学年から計画的系統的に実施されている。
 平成17年からは関西女子短期大学に協力依頼しパネルシアター劇による授業も行っている。またグループでロールプレイングをし知識と行動が連携できる参加型授業を行った。更に学んだことや自分の考えを家庭で話すことにより、煙害や受動喫煙について家族に伝えることができ、保護者から「やめる努力をしたい」との意見もあり成果をあげている。


発表後の質疑応答

1.一見まじめな(生徒会委員など)学生が喫煙発覚。実態が見えにくい場合など発見に  至る秘訣は?

解答;無理です。生活指導のレベルです。

2.ゲートウェイドラッグとしてタバコから取り組みたいが、喫煙を止めない親の意識を変  える方法は?

解答;勉強能率が落ちる。或いは、副流煙によるガン確率を数値など呈示して説明する。女親なら、シミ・しわとの関係に言及すれば良いかも。

3.参考意見:学校薬剤師は予防教育は出来るが、矯正教育は出来ない。ディベートの  仕方などは、東北中央病院、大竹修一先生のホームページを参考にして下さい。


 協議を終え、埼玉県教育委員会の謝村主幹が助言を行った。「薬の専門家として学校薬剤師の負う任務は重大だ。集中力の長く続かない子供達にパワーポイントや小道具を使っての授業は効果がある。ゲートウェイとして、タバコ・飲酒はしっかり抑える必要がある。また、クスリにはまっても治療法はある事は伝えるべきだ。学校のニーズに合った防止教室が必要で、事前の打ち合わせや、保護者への声かけも大切だ。」熱心な討議は無事終了。

 晩年、床についた松下幸之助翁は70代の元気な体に戻れるなら、何兆円という全財産と換えても良いと言われたとか。まだ間があるかなと我が健康に感謝しつつ、歩道を埋め尽くす欅の落葉を踏みしめながら帰路についた。
 
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